事務局のメンバーが、5月23日に開催された、環境省愛護推進室主催の「第14回動物愛護管理のあり方検討小委員会」を傍聴してきました。
今回の議題は、
(1)動物取扱業の適正化
(2)東日本大震災における被災ペットへの対応状況
についてです。
中央環境審議会動物愛護部会「動物愛護管理のあり方検討小委員会」(第14回)
平成23年5月23日(月)10:00~12:00
環境省第一会議室
1、環境省からの報告
- 被災ペット支援 救援本部広範囲立ち上げ。自治体の救援本部と連携をとった。
- 福島取り残されたペット救援。5月10日住民一時立ち入り同日ペット救援。
- 救援本部、獣医師チーム一時立ち入りペット救済し保護、収容した。
- 動物取扱業について一度パブリックコメントをとる。(7月予定)
2、緊急災害時救援本部からの報告
- 3月11日
当日より現地の状況を確認するため被災地へメールを送付したが、自身も被災しているため確認ができない状況であった。現地は被災直後からフードゲージの確保に動いていた。
- 3月14日
会議 緊急災害時救援本部は現地を人、物資、お金で支えていく。沢山ご寄付を頂いたがガソリン不足のため物資を現地に届けられなかった。
- 3月15日
緊急災害時救援本部にて預りを開始した。
- 3月17日
物資を被災地に新潟経由で送付。
- 3月18日
預る場所 東京都避難所、獣医師会一時預かり300人の先生。
現在150頭預っている(個人、トリマー等)
飼い主が所有権を放棄した場合新しい飼い主を見つけている。
-
福島県避難所
車中にてペットと一緒に飼育。これから熱中症が心配。
救援本部が避難所の外にテント、ペットハウスを建てて飼い主が世話をする。
相馬市へ仮設住宅にてペットの飼育を認めるようお願いをしている。
-
新潟避難所
避難所の前にコンテナハウスを立て飼い主と同行避難。
中越地震が起きた時の仮設住宅は全てペット飼育OKだった。
-
岩手県避難所
陸前高田→ペット飼育OK
3、今後について
- 緊急災害時救援本部は各自治体からペットを預かる。
- いろんな団体を支援。現在大型のゲージが不足している。
- ホームページで募集をして配る。
- 5月22日 福島県一時帰宅に同行する。東京都協力。捕獲の手伝い。
4、その他
- 防護服をきて動物に近づいてもつかまらない。
- 前日に捕獲器をかけている。本日捕獲された動物が救出されているはず。
- 飼い主の一時帰宅を待たずに保護したい。
- 4t.2t.トラック用意。拠点から先に必要な場所に物資を配るきめ細かい作業が必要。
5、問題点等
- 自治体により反応が違う法律の根拠がないと自治体は動かない。
- 愛護団体はそれぞれバラバラどこで動物が保護されたかわからず、飼い主が探している動物約200頭行方不明。
- 保護する時のルールが必要。今後同じ震災が起こった時のために動物愛護団体の役割分担を作る。
- 海外団体より寄付金、物資が沢山届いている。世界中が心配している。それに答えられるように動きたい。
- 動物愛護法の中に牛や豚等家畜動物も含めて考える。
- 環境省、全ての省庁と連携してほしい。
- 緊急災害時救援本部が何もしないから動物愛護団体が救出に動いたが動物達がいなくなっている。
- アメリカに動物を送っていいかとの質問に対して御断りをした。
- 緊急災害時の対応は法的な後ろ盾がない動物愛護法に加える。
- 同行避難について国→県→市町村に認知されていない。
- 公営住宅はペット禁止だが半年から1年間は臨時にペットOKと国が定めてほしい。
- 同行できない時は一時預かりの情報を提供、動物愛護団体に呼び掛けてホームページに掲載。
- 各地動物保護センター収容スペースに空きあり。一時的に預る。
- 福島原発置き去りペットについて愛護団体がバラバラに保護。愛護団体登録制→法改正に入れる。
- 警戒区域一時帰宅→情報発信 すみやかに救出する。
- 飼い主を捜すため長いスパンで現地、ボランティアと連携。
- 保護されたペットの写真一覧が出せたらいいが高齢者はネットが見れない方もいるため地元との連携が必要。
- 岩手県の救援本部は現在動物愛護団体10団体が協力している。国―自治体―愛護団体役割分担をしている。
- 一国民としてのメンタリティ息の長い支援、義援金被災地以外にも問題があること忘れずに。
- 救援本部は情報発信が不十分反省点。保護したペットが元の飼い主に戻るまで管理が必要。そのためには健康管理、お金、人、物資が必要。
- 新しい飼い主は慎重に選ぶ。
- ペット会社から大口の寄付があったが寄付控除の問題で日本赤十字に回ってしまった。
- 産業動物、畜産動物は苦しんで死んでいる。水や餌を与えないことは虐待。動物愛護法改正が必要。
- 救援本部末端まで物資が行き届いていない。
- 動物預りの問題法律の中に組み入れる。緊急を要する→国・県連携。
- 水族館協会は対応が早かったアクアマリン福島より3月18日生息しているセイウチ、アザラシ、古代魚等を鴨川、葛西に移動している。
- 1996年救援本部は昔からあったが今回の動きは残念。東北3県広範囲。
- 福島県ボランティアの受け入れが遅れた。
- 救援本部は仕組みを変えて4団体以外も含めるように。加盟団体を増やす。
- 全国ペット協会より宮城県にて200頭預りを個人がやっている。お金や施設はあるが成犬はプロの手が必要。人手が足りない。施設を持っているから有効に使って。
- 今後の課題。制度システム作り、大砲模索。改善強化していく。沢山の人と連携して意見を聞いて対応できる仕組みを作りたい。
- パブリックコメント7月(動物取扱業について)、10月予定。
- 8月~9月スケジュール3回でやるのは難しい。→回数を増やすより緊急性を優先。
- 出席者が忙しい。時間を延ばしてほしい。
次回、第15回「動物愛護管理のあり方検討小委員会」13:00~15:00
新橋 航空会館にて開催予定。
また、会議終了後、救援本部や環境省動物愛護室に対して、全国ネットワークの結成について報告
し、被災動物の救出に向けてはぜひ前向きに動いて頂きたいとの要請をして参りました。
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