8月5日、ゼロベースに戻り、動物実験の現場で働く方々と、冷静で誠実な対話の場を創出するために、対話・意見交流会を開催致しました。
演者の皆様はそれぞれの持ち時間、そしてディスカッションのなかで、貴重なご意見や情報を提示され、質疑応答の時間枠に会場から寄せられた様々な質問にも、誠実にお答え下さいました。
日頃は情報交換や意見交換の機会がなかなかございませんので、演者の皆様と冷静な意見交換・対話が実現したことは大きな収穫だったと思います。
86名の参加者のなかには獣医学部などの学生さんも多く、「これから動物実験を行う側に向かう立場から、福祉について真剣に考えていきたい」との声があがりました。
実験だけでなく殺処分や繁殖業をめぐる問題にも意識を向けて、学内サークルを立ち上げた学生さんもいらっしゃいました。
動物たちの明るい未来に向けて、希望が感じられる集会となりました。
お着物姿の夫人たちによるお抹茶と和菓子のご提供もあり、和やかな午後のひとときとなりました。立川のM夫人とそのお仲間の皆様にも多大なるご協力に感謝申し上げます。
終了後のスタッフお疲れ様会には演者のおひとりや学生さんも参加下さり、自己紹介や情報交換などの交流も叶いました。
日本の動物が置かれた悲惨な状況を改善したいと願う人たちのネットワークがさらに膨らみました。
このおひとりおひとりの願いをしっかりと行政、企業、社会に届けていこうと思います。
演者の皆様には、ご多忙の折、私たちの開催趣旨にご理解頂き、遠方よりご参加頂きまして、誠にありがとうございました。受けて下さった真剣なお気持ちに私たちも応えたいと思います。
また、参加者の皆様、猛暑のなか、このささやかな集まりのためにお時間を割いて駆け付けて下さいまして、心より感謝申し上げます。
引き続き、少しでも動物たちがむくわれる法改正を目指してがんばりたいと思います。
■集会趣旨
現在、国会で動物愛護管理法の見直し・改正作業が進んでいますが、このうち動物実験の実態把握、実験動物福祉については、複数の実験関連団体の反対等により、与党案から全て削除されるという事態が発生しています。
動物を科学研究 のために犠牲にする動物実験の是非については、古くから論争がありますが、動物実験/実験動物の法的管理のあり方について、関係者を交えての意見交流はあまり行われていません。
私たちはまずゼロベースの立場から、動物実験の現場を知り、基礎知識を共有するとともに、実験動物福祉・動物実験の倫理を関係者とともに考え、法的管理のあり方を探るためにこの集会を企画しました。
■日時:8/5(日)13:15-16:45(開場13:00)
■場所:浜町区民館7号室
(都営地下鉄新宿線浜町駅下車 徒歩5分)
■定員:100名(事前予約、整理番号発行、空きがあれば当日参加OK)
①氏名、②住所、③(あれば)所属団体、④連絡のつく電話番号 を明記の上、
または
FAX 029-851-5586 にてお申し込み下さい。
■資料代他(会場費・演者交通費):1000円
■主催:ゼロベースからの対話・意見交流会
【実行委員会】
*スタッフ:
藤村晃子(日本動物虐待防止協会)
鶴田真子美(動物愛護を考える茨城県民ネットワーク)
藤沢顕卯(動物実験の法制度改善を求めるネットワーク)
高木めぐみ(いのちを考える会)
七園菜生(絵本作家)
安田園子(やさしさに手をつなごう会)
庄司由美(いのちを考える会)
石川じゅね(子ども達を見守る会)
大富直輝(司法書士)
斎藤理(地域猫ボランティア)
宮本充(自治会・地域猫ボランティア)
川井登志子(猫と友達・地域猫 日本捨猫防止会東久留米)
小林美貴子(地球防衛軍)(7/20時点)
*賛同人:
植田勝博(THE ペット法塾)
結昭子(犬猫救済の輪)
ピエルパオロ・ミッティカ(写真家、ジャーナリスト)
永伊智一(NAGAIpro代表)(7/20時点)
■プログラム ・・・抹茶、茶菓子の休憩コーナーございます・・・
1.講演の部
・大上泰弘氏(生物医学研究者、「動物実験の生命倫理」著者)
動物実験の規則に求められる3つの配慮~科学的配慮、倫理的配慮、社会的配慮~について
・北徳氏(倉敷芸術科学大学・非常勤講師、「動物実験は悪魔の所業か?」著者)
実験動物福祉と社会的信頼を得るために必要な法制度について
・末田輝子氏(動物実験施設・実験動物技術者)
動物実験の現場から ~実験動物管理の実際と看護的飼育管理の必要性について~
・藤沢顕卯(動物実験の法制度改善を求めるネットワーク・代表世話人)
動物愛護法と実験動物/動物実験 これまでの法改正経緯と市民団体の提案解説
2.ディスカッションの部
パネリスト:大上泰弘氏、北徳氏、末田輝子氏 司会:藤沢顕卯
3.会場からの質疑応答