観光客や海外NPOなどの支援を受けて民間団体が運営している地域猫シェルターが、ローマの中心部に位置するトッレ・アルジェンティーナ広場にあります。ここは共和制ローマの聖域で、4つの神殿が発掘されています。写真中央にそびえる6本の円柱はフォルトゥーナ(幸運)の円形神殿の遺跡。ユリウス・カエサルの暗殺されたポンペイウス劇場の場所が近年になって考古学チームにより特定されたのもここ。まさに聖域なのです。そして、ここには数百の野良猫が、不妊去勢手術を受け、清掃と給餌給水の世話を受けて暮らしています。ここは里親捜しの拠点ともなっています。詳しくはこちらをご覧下さい。
遺跡を気ままに徘徊する白黒ねこさん。
いにしえの聖域も、野良猫の王国となっています。
写真の女性が協会の代表者です。
「20年前は、野良猫への避妊去勢手術に対する社会の理解も乏しく、大変苦労しましたが、いまやもう手術は当たり前になりました。野良猫を一掃せよ、と警官に命じられたこともあったわ。でも私は警察にしょっぴかれても、ここの野良猫たちの命を守ろうと思ったの。社会も応援してくれたわ。文明国なら動物愛護の精神は当たり前よ。地域猫は法律で守られているの。あなたの国はどう?」
人慣れしない猫さんたちはフリーにされていますが、医療行為の必要なねこさん、譲渡対象のねこさんは、ワクチン・血液検査・ノミダニ駆除を受けて室内に暮らし、譲渡を待っています。
1日に7人くらいのボランティアさんが通い、給餌・給水やお世話、事務作業などに献身的に働いています。
午前中は清掃(こちらは有料スタッフが行うそうです)、午後は観光客対応。
財源は寄付とグッズ販売。
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