皆様ご健勝にて新しい年をお迎えになった事とお慶び申し上げます。
今年一年が素晴らしい年でありますようご祈念しております。
(鳥居前の焚火。夜更けの諏訪神社。)
(犬や猫の連れ込みはご遠慮くださいと書いてあります。
構内に動物を入れてはいけないようです。)
明治時代に多くの神社でいけにえが廃止されました。
伝統とはいえ、どこの神社でも人柱などはもうありません。
ウサギのいけにえは廃止され、鹿の頭部ははく製に代わり、
鶏はたまごに代用されるようになりましたし、舞などの芸能に形を変えたものもあります。
昔ながらの風習だからと、命を奪う、それも残酷な形で
生きたまま串刺しにする、という行為にショックを受けるのは、
現代においては一般的な感覚ではないでしょうか。
諏訪神社も、代用品を使ったり、芸能や所作にするなど、
命を奪うのでない、新たなスタイルに伝統的な神事をシフトして頂ければと
11月に要望を出しました。
が、残念ながら継続されるとのご回答を頂いたため、
「どうかいまいちどお考え直しを」の声を届けに
信濃に入りました。
不遜な意見を申し上げ恐縮いたしますが、我が家では
子どもの七五三も近くのお諏訪さんで行いました。
諏訪大社をお諏訪さんと呼んで親しみを感じてきた者として、
蛙の串刺し神事に関しては、懇願の声をあげるに至りました。
犬猫救済の輪 代表、Yさん、
動物虐待防止会 代表、Sさん、
動物愛護党 代表、ケイ&リルさん、ヴィヴィアンさん、
個人ボランティアさんたち、
東京や神奈川、大阪、茨城から長野に集合しました。
弁護士はふたりでした。
大晦日から元旦にかけてなので、お気持ちはあっても駆けつけられないという主婦の方が
たくさんいらっしゃいました。
決して多くはない人数でした。
問題の蛙狩(かわずがり)の行われる川は、神社の敷地のはずれの、裏口ともいうべき、
石橋のかかる小さな浅い川です。
調べてみなければわかりませんが、おそらく一級河川ではないでしょうか。
だとしたら県の管理になります。
(河原の立札には「長野県」と記載されていました。)
川にはロープがはりめぐされ、やはり立ち入り禁止の札が下がっています。
川辺で待つひととき。
氏子さんたちも、寒い中お疲れ様です。
ほんとうに寒かったのです。じっとしていられず
体がガタガタ震えてくるほど。
手にも足にも感覚がなくなります。
雪はしんしんと降り積もって、やがて私たちは服も頭も真っ白に。
神殿と川をつなぐ渡り廊下にはロープが回され、立ち入り禁止の札が下がりました。
数時間前にはこの渡り廊下は私たちも自由に通ることができました。
が、朝の7時くらいに、氏子さんたちがやってきてここを閉鎖しました。
たいへんな警備ぶりだと感じました。
8時半くらいになり、大勢の、白い装束を身に着けた神官や氏子たちが、
渡り廊下の向こうに見えてきました。
数十人の集団で、この川に降り立ち、カエルを堀り出しました。
私たちと神官のあいだには、氏子が盾となって立ちはだかり、また
石碑などがあって、川の様子はよく見えませんでした。
横断幕のことばです:
■命ある生き物への残酷な殺傷はやめるべき
■生きカエルの串刺しは、幼い子等に大人の残虐さを伝承するようなもの!
■ストップ ザ 生きカエルの串刺し!代用品へのお願い
■日本人は小さな命をも慈しむ心を育むべし
パネルや横断幕を掲げて訴えます。
カメラを向けて私たちを撮影し続ける人たち。
川上にも川下にも。
横断幕をさげるよう、また、橋から降りて敷地の外に出るよう、氏子に注意をされて
いるところ。
蛙狩のときだけ、うっすら光がさして明るくなりましたが、すぐに雪が降り始めました。
人の多いメインストリートへ移動。
鳥居の外に出るよう氏子に注意を受けました。
鳥居の石畳にも足を入れられません。
溝の外に出てチラシの配布をしました。
ケイさんヴィヴィアンさんの着ぐるみ。
今回は、新聞社3社から取材を受けました。
土着の蛇神・ミジャグジ様のまつられている
洩矢神社にも立ち寄りました。
カエルがいけにえとして捧げられたのかもしれません。
天竜川のほとりにある神社でした。
この川は諏訪湖から流れ出して太平洋にそそいでいます。
洩矢、という名前からして、そんな気がしますが、これも調べてみないとわかりません。
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<蛙狩神事の廃止を訴える理由>
1.動物愛護法2条に違反する可能性があるため。第二条 動物が命あるものであることにかんがみ、何人も、動物をみだりに殺し、傷つけ、又は苦しめることのないようにするのみでなく、人と動物の共生に配慮しつつ、その習性を考慮して適正に取り扱うようにしなければならない。
2.同法40条に違反する可能性があるため。(動物を殺す場合の方法)
3.代替物を用いることにより新たな地場産業も発展しうる。奉納するカエルの代替を、まんじゅうやだんごにし、同時にそれを名物として売り出せば、諏訪大社を盛り立てることができる。
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長野まで同行くださった弁護士のHY先生は、行動力あり、動物への愛情があり、信念の方ですが、年末に諏訪大社に慈愛に満ちた手紙を書かれました。また、当日の朝も、カエルの神事をやめさせようと、ひとり社務所に出かけて、何とか諏訪大社代表の北島さんとの面会を切望され、粘り強く交渉を重ねていらっしゃいました。それでも、会って下さらず、アポももらえなかったそうなのですが。忙しいから、と。
来月には?というと、来月は豆まきがあるから忙しくてムリ、と。たったらいつお話できますか?というと、わからない、と。遮断されてしまっては、先に進みません。いつか、お話をできる日がきますように。
ところで、HY先生は、「イギリスの少女がカエルにキス」のTV番組をご紹介くださいました。
白い透明なつぶつぶのたまご。
それがかえって、動き出したおたまじゃくしの可愛さ。
それに脚が生えたときのおどろき。
水のなかにいた生き物が、陸にあがったときの不思議さ。
子どもはみな、こうして、身近なカエルから命を学んでいくのです。
カエルは子どもの友だち。
カエルに串を刺すのでなく、手のひらで包んで口づけ。
こうでなくてはいけないだろう、と思います。
イギリスの少女が蛙にキス☆
JAPAN PRIZE International Contest For Educational Media
- 日本賞-
http://www.nhk.or.jp/jp-prize/2014/prize_winner.html