私たちは5年前の震災で取り残された被災動物の救済を求めて声をあげ、それをきっかけに立ち上がったネットワークです。旧警戒区域では、団体を超えて連携し、残された動物たちの保護を行いました。私たちは経済的にも収容場所の確保にも大変な苦労を重ねて参りました。中村光子さん、犬猫救済の輪さん、ねこかつさん、またたびさん他により、まだ飯舘村や福一付近での保護活動は続いています。各団体のシェルターにも福島の犬猫がたくさん残っております。
この国に災害が発生したら、動物たちにどのような運命が待ち受けるのか。災害ごと、地域ごとに、動物たちの処遇に関する徹底検証と実態調査を求めます。
復興庁と環境省の企画コンペの真相(会計報告含め情報公開が拒否されました)は明らかにされておりません。緊急災害時動物救援本部の義捐金の使われ方も、公開性・透明性がなく、動物たちに使われたのかどうか、どこの団体に義捐金が流れたのかの問題があります。(参考:朝日新聞)救援本部を構成する環境省外郭団体やペットショップに多額が流れました。災害発生時にはすみやかな動物レスキューや保護収容が求められますが、指揮系統がばらつき、うまく機能しません。飼い主の明らかな動物はまだしも、飼い主不明の犬猫は放置され、見捨てられました。
常総水害では被災動物の救済どころか、実態把握さえされないまま、時間は過ぎ、被災地の住民たちには自己責任と自立が押し付けられています。被災地常総市で捕獲された犬猫の行政処分は、災害後すぐに再開しました。常総市内の避難所では、初期を除き、「ペットご遠慮ください」の張り紙とともに、動物たちの受け入れは拒まれました。
床下浸水か床上か、全壊か半壊か、被害の程度により補償額も変わり、住民たちは分断されます。家の清掃や井戸水の検査、水の確保に追われ、動物について声をあげる人は僅かです。しかし声をかけると思いがあふれるように、口々に、探している猫やくさりに繋がれて亡くなった犬たちへの思いを語り始めます。
災害時にきちんと動物たちが助けられるような仕組みを浸透させることが必要で、法律だけ決まってもうまくいきません。
そして、地震や水害などの震災だけでなく、原発事故や戦争など有事の際にも私たちは被災します。無抵抗な動物も。
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先日、運営委員の川井さん(東久留米市「猫と友達 地域猫」代表)より次のご意見を頂きました:
昔、2011年5月3日、「福島県の動物たちに何ができるのか」として、動物愛護の人たちが国際文化会館で話し合いをしました(このとき全国動物ネットワークANJが発足)。福島原発が爆発して現地の状況が分からない中での会合だったと思います。ただその中で福島原発爆発は東電の責任であることは明らかで、被災地の動物が被害を受け、彼らに代わって東電に対する訴訟をすることの提案がありました。このとき、この提案は決まったかに見えましたが、その後、時間の経過するうちに訴訟するなら「動物ボランティア団体全国民間ネットワーク」に入らないとする声が出て、訴訟は立ち消えになりました。
私は以前から「原発反対」の発信をしてきました。このことから、私の福島原発告訴団への参加は当然で、「検察審査会の強制起訴の議決による刑事裁判の支援団」に参加をしました。「動物ボランティア団体全国民間ネットワーク」のみなさんが福島の動物たちを助けてきたことは、大変なこと、並々ならぬ活動だと思います。このことからしても、「動物ボランティア団体全国民間ネットワーク」が「刑事裁判の支援団」に参加すべきではないかと思います。
「検察審査会の強制起訴の議決による刑事裁判の支援団」は既にご承知のことと思いますが資料を添付します。
以下は私のブログです。お時間がありましたらご覧ください。
東京電力技術不信 日本政府世界の恥 2016.2.15、東京新聞に東電、「凍土壁、海側だけ先行」の記事が出た。なぜ海側だけ先行するのか? http://16915802.at.webry.info/201602/article_3.html …
(以上、運営委員の川井満、登志子さんより)
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以上、ご報告を申し上げます。