猫フードは、大袋ひとつ残るのみ。
小分けのビニールに入れて配りましたがすぐ底をつきました。
住民が次々に貰いに来られるも、残念そうに帰って行かれます。
パウチや缶詰がない。口内炎の猫たちは困るだろう。
PHコントロール、腎臓サポートなど皆無。
犬用のフードはドライのみ。
やはりパウチや缶詰がない。
アレルギー用のラムや低分子プロテインが皆無。
老犬はどうしているだろう。
避難所では持ち運びが楽な小袋のフード、栄養価の高いものがうれしいもの。
南阿蘇村の長陽体育館にてです。
体育館でお話をした方のなかには、地域猫の世話をされる方もおられました。
人間は避難所に行ってしまい、取り残された野良猫たちが、おなかをすかせて、屋根の上に上がって待っているのよ、と、かなしい話を聞いて、ご自宅まで車に残っていた餌を置きに行きました。
犬と猫と鶏と暮らしていらっしゃる方です。
避難所に、鶏のための水を貰いに行くと、嫌味を言われたそうです。
飲料水でなく濁り水を貰いに行っただけでした。
犬もいるし、猫もいるから、離れずにここにいます、と。
熊本には、民間は別としても、公式にペット関連物資を集めている公的施設がみつかりません。
役場に行っても、
足りています、十分にあります、
そう聞きますが、
住民はなくて困っている。
そんな場面に出くわします。
車のない、在宅避難者は、たくさんいらっしゃるでしょう。
必要なところに、必要な種類の物資を、速やかに届けねば。
私たちは、避難所に置くより、避難所に行かれない方に配って廻りました。
あるいは、地元の方に配布を託しました。
犬や猫には人間のごはんを与えている家もありました。
震災後は、白いごはんに鰹節を混ぜて猫に食べさせていたそうです。
Ainsさんによると、20日に緊急災害時動物愛護本部が立ち上がったそうで、所属NPOなどが物資を求めれば、送ってくれるようです。
阿蘇市のAinsさんのような団体さんや愛護推進員さんなどキーパーソンがいない市町村、いらしても被災され動けない場所では、物資配布をはじめ、獣医療の依頼、避難所でのサポートもなかなか難しくなるかと感じます。
避難所には、物資手配を行ったり、獣医師と連携したり、収容動物の台帳や業務日誌などの記録をつけ、仕切ることが出来る被災動物の専門スタッフが必要になります。
でないと、ペットショップや繁殖業者が入りこみ、善意のボランティアさんたちはうまく仕切られ、動物のためにという隠れ蓑で、宣伝まがいのショップPRが展開されます。
どの町にも、動物のために考え、動き、行政や獣医師会の良心的な部分とつながり、被災地ビジネスを目論む業者を撃退できる、非営利のNPOがほしいところです。