熊本県で最も被害が大きかった益城町の安永で、傷だらけの大猫が捕獲されたのは、5月10日。
住民の捜索依頼を受けて、命展のうささんチームがかけられていた捕獲器に入りました。
私はすでにつくばに戻っておりましたが、うささんチームから相談を受け、預かりボランティア様を探しているあいだに、工房41上原うーにゃんさんが、この子を病院へ搬送されました。
5月の11日、被災されて間もないのに、被災動物たちの治療を受けて下さった、ましき動物病院さん。このときも、たいへんお世話になりました。
ワクチンやノミダニ駆除をお願いし、保護の道を歩み出した白猫のトト。
傷だらけで衰弱していました。
しかも、エイズが陽性でした。
震災から一ヶ月以上経過していたためか、興奮状態で人馴れはイマイチだと。
人馴れしていないなら、預かり先も慎重にしないといけません。
エイズが陽性であれば、先住猫がいないか、同じエイズキャリアでないと。
預かりボランティア様リストを作成して下さったナナさんが、九州の預かりボランティア様のなかから、条件に合う方をマッチングして下さいました。
そして、福岡県筑紫郡の吉野ヶ里に近いご家族が、快くお引き受け下さいました。
うささんと上原さんが、車で関東に戻られる道すがら、福岡のお宅に白猫君をお届けされることになりました。
うささんたちはぎりぎりまで猫の引き出しやお世話があり、益城町を出るのがどうしても遅くなり、福岡到着が夜中になってしまったのでした。
それにも、非常事態だから仕方ないですよ、と、あたたかく白猫を迎え入れて下さったことは、しみじみとありがたかったです。
おおらかで、やさしいご主人様は、カメラマンさんでした。
預かり様のN様とは、メールやfaxで、ちょこちょこやりとりを重ねていました。
3ヶ月のあいだ、奥様と娘さんも可愛がって慣らして下さり、8月末にお迎えに行ったら、頭も撫でられるし、固まりながらも抱っこもできるようになっていました。
3ヶ月以上、お世話になりました、N様ご夫妻に別れを告げて、福岡空港へ向かいました。
くうちゃんとマイマイちゃん。
3匹の猫さんを連れて、飛行機に。
自動給水器もセット。
空港でチェックインと手荷物預けの手続きを済ませ、路駐していたレンタカーの返却に走り、ギリで飛行機に飛び乗り。(笑)
いつもの恥ずかしいドタバタ。
仮名、トト。
立派な大きな長毛の猫くんです。
口内炎があり、小粒カリカリや軟らかなものを食べます。
サバを煮たのが好きです。
警察に届けを出しましたが、飼い主さんは現れず、
譲渡を目指しますが、年齢と病気を考えたら看取り組になりそうです。
土浦シェルターのエイズ部屋は満杯のため、おかめ宅にて暮らすことになりました。