センター引き出しした茶トラの雄猫(エイズ陽性)
事故で下半身不随
自力で排尿が困難
都内の病院で去勢をし、膀胱に排尿の管を入れました。が、すぐ管がとれてしまいこまちさんで入院させて頂き、尿道を短くする手術をしました。
パンパンになった膀胱を休ませるようにすれば、戻るかもしれない。
また、神経も少しは繋がっているようなので、歩けるようになるかもしれない。
一縷の望みをかけ、自力排尿ができるように
おしっこの出やすい薬を飲ませています。
薬があれば何とか尿は出ているようで、垂れ流しですが、リハビリのために室内フリーにしています。
たらちゃんは、よろよろとですが、少し移動します。が、人馴れが不十分なため、隠れてしまいます。
TNR で関わったお宅の家主が急逝し、残された猫の、最後の一匹です。昨年春と今年春の2回の捕獲でどうしてもつかまらなかった利口なボス猫でした。
奇しくも交通事故でセンターに入り、こうして保護に至りました。
飼い主のsさんは、天国で驚いているかしら。
<たらちゃんとの最初の出会いは、末尾に記事を転載しています。>
今年2016年3月17日の記事にたらちゃんの写真があります。
「もう、遅いのです」
深夜の捕獲。
昨年、多数の猫TNR を頼まれた飼い主さんが
死亡していたことがわかりました。
1月末に、残された猫はみな、家の外に出されたそうです。
手術した猫たちは、寒さと飢え、交通事故で、ほとんどいなくなりました。
2月に轢かれていた猫は、ガリガリだったそうです。
一年前に、捕獲作業を一緒にしたときに、飼い主さんには知的障がいがあることが分かり、
私は無理やり彼を車に乗せて、市役所の障害福祉課に連れていき、生活保護や介助などの支援をお願いしました。騙されて家を盗られないように、親戚に連絡して、成年後見人をつけるべきと話しました。
シルバーさんに掃除もお願いしました。
一年後、路上で複数の痩せた猫が轢かれて亡くなり、人が住まなくなった家に猫が置き去りにされている、との会へのメール相談により、ひょっとして、と市役所に飼い主さんの安否を確認してもらったら、亡くなっていることの連絡がありました。
常総シェルターの散歩中にわかりました。
犬散歩のさなかにこうした電話のやりとりがあり、世話が終わり、シェルターにあった捕獲器をすべて積んで、現場に向かいました。
庭はごみやしきのままでした。
市役所には死因や、何の行政支援をしていただいたのか、問いましたが、個人情報だと、何も教えて頂けません。
猫が出入り出来ていたはきだし窓は冷たく閉ざされており、
一年前にいたたくさんのさくら猫(去勢手術の済んだ耳カット猫)たちは、姿も見えません。
20匹くらい手術したのに。
深夜まで粘り、つかまるだけ、つかまえました。
人に任せていては、結局は助けられない。
命に間に合わせるには、その場で、自分が動くしかない。
虐待のレスキューには、次はない。
今しかない。
これは、8年間の活動のなかで、失敗や苦い経験からうまれた信条です。
言葉でなく、行いがすべて。
楽観したら失敗する。
それはよくわかっていました。
でも、ここを毎日通るたくさんの方がおられ、一年前に通報された方も通勤でいつもこの家を通られる、誰かが見守っているはず、何かあれば異変に気づくはず、
市役所にも繋げた、市役所が民生員さんを介して支援すると約束してくれた。
まさか、こんな。
最悪の事態になっていたなんて。
1月に寒空に放り出された猫たち。2ヶ月、時間を戻し、暖かな部屋にみなを入れておなかいっぱい食べさせたい。
もう、遅いのです。
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3月のこの記事のなかで、最後の写真に写っているのがたらちゃんかと思います。
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いつもお世話している保護猫たち
たらちゃんの姉妹3匹
我が家で引き取りました。
2匹はだいぶ慣れてきました。少しずつ、
譲渡をしていきたいです。
たらちゃんの姉妹3匹
我が家で引き取りました。
2匹はだいぶ慣れてきました。少しずつ、
譲渡をしていきたいです。
未散(みちる)
ヘルペス性の目脂あり、
ときどき目薬が必要です。
エイズ陽性
センター引き出し
甘ったれの美人猫、まだ半年。
性格がよいので、小さなうちに何とか譲渡をしていきたいです。
が、目のコンディションがよいときと、
里親会が重ならないため、嫁きおくれています。
現在、食欲旺盛、階段を駆け上がるまでに快復したムーン
立つこともできず自力で水も飲まず、シリンジで口に餌を運んでいた保護時のムーン
ダブルキャリア、看取りになります。
センターから引き出した常総猫、
事故で腰が折れていたが快復し食欲旺盛、
ダブルキャリア、看取りになります。
すっかり慣れてスリスリ
てんちゃん(天津飯)
雑木林ルナ
子育て上手
姪っ子や甥っ子(ヴェントス、アクア、テラ)を育て上げましたが、人馴れしていなかったために自分は嫁き遅れました。
なつこかった姉妹のガイアは狛江市に嫁入りし、幸せに暮らしています。新しい名前はももちゃん。毎年ワクチン証明書が送られてきます。
血栓で断脚
心臓病
毎日投薬
つかまえるのは大変ですが、リハビリのためにリビングフリーです。
ひめちゃん
福島ポーヴィチ
6才
ロッタ
10才
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<たらちゃんとの出会い>
http://ameblo.jp/capin-blog/entry-11993869634.html
取手の多頭飼育現場で成猫19匹TNR、子猫3匹保護
庭も家のなかもゴミがあふれ、相当なゴミ屋敷でした。
相談者さんはいつも駅に向かうときにこのお宅の前の道を通られ、
ただならぬ数にとても心配されていました。
週末に動物病院に19匹の予約をしていました。
でも、金曜日にちょこっと時間ができたため、様子を見に行くだけ、
と思って、それでも一応キャリーバッグや捕獲器を積み込んで
出かけました。
やはり、結局、見てしまったために12匹を捕獲してしまいました。
川崎の犬猫救済の輪の結さんに相談すると、
すぐに連れてきて、とあたたかいお言葉。
そのまま高速に乗って、TNR日本動物福祉病院に運びました。
夜の21時は回っていましたが、病院に引き取って頂けました。
看護師さんも、帰宅前に、待っていてくださいました。
どんなにありがたいことでしょうか。
お疲れのところ、ほんとうに申し訳ありませんでした。
翌日の土曜日に、みな無事に手術を終えたそうです。
この日はCAPINでは定例会と理事会があり、理事会は議題が多くて夜中の12時までかかりました。
結さんが日曜日の朝に福島レスキューに向かわれるときに
常磐道のSAで待ち合わせ、引き取りました。
朝といっても、3時くらい。
私は、夜中の理事会から、高速の下りSAにほぼ直行でした。
結さんは猫を私に戻されたあとで、徹夜で福島に入られます。
お忙しいなか、スケジュールを調整されながら、結さんはこのように、茨城の猫のために手術搬送のサポートまでしてくださっています。
私は12匹の猫をのせ、SAから取手に向かい、コンビニのPで仮眠をとって
残りの猫を明け方に捕獲しました。
12匹はそのまま、車で静養してもらって、残りをつかまえてしまおうと、
1匹でもメスが残ったら、リピートしなければならないから、と。
もう必死。
つかまえたのは、成猫7匹と、子猫2匹でした。
「とにかく食べて~!」
くっついた目が心配です。
眼球は生きているかな。
子猫はまだ小さく、手術は無理です。
取り残したのは、オスのボス猫1匹(今思えば、たらちゃん)
と、子猫1匹。
この最後の子猫(みけ)は、朝はつかまりませんでしたが、
この日の夜になって、やっとつかまりました。
この子です。もう、目はぐちゃぐちゃ。
ゴミ屋敷の臭いがします。
いながき先生の越谷の病院に運び、成猫7匹を手術して頂きました。
2匹の子猫は、その場でレボリューションと血液検査とワクチン。
夜の猫のお迎えはスマイルさんにお願いできました。
越谷から取手まで、お疲れ様です。
夜になってつかまったミケはそのまま連れ帰り、レボシューションだけ
おかめ宅でつけて、ワクチンを集団手術のときにお願いしました。
いま3匹の子猫を保護しています。
ゴミの臭いがして、汚かった子猫たち。
ノミダニ駆除の薬をつけたのですぐにシャンプーはできません。
この子たちのケージの周辺は、取手の家の臭いがしました。
でも毎日、目薬と飲み薬をつけて、だんだんきれいになっていっています。
子猫たちは血液検査もウイルスはマイナスでしたので未来があります。
大きさは700g~1キロくらい、でも
きっと3~4か月。
慣らして里親探しをします。
慣らし、これがなかなか大変、手ごわい子猫たちです。
手術ができた猫たち19匹は、あの家で暮らしています。
住人はいろいろな事情がおありで、えさは足りていませんが、
相談者さんが給餌に通われることになりました。
ひとまず、取手19匹の手術は終わり、もう増えないのです。
猫の方の問題は、集中して終わらせましたが、
こんどは人間のほうです。
これから、市役所や社会福祉協議会をまきこんでのサポートをしていかねばなりません。
こちらのほうがもっと大変かもしれません。
多くの方の支援と経験が必要です。
民生委員さんとか、福祉系の方のご支援が。
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なぜ、このとき全頭保護をしなかったのか、とのご質問を受けました。
相談をもちかけた依頼者さんがこの家を見守ることになっていたこと、
相談者がこの事例のキーパーソンであったこと、
猫は慣れておらず、家と外と出入り自由で保護と馴らしと譲渡は困難だったこと、
飼い主は愛情を持ち、水と餌を買ってある程度の世話をしていたこと、
障がいは端からはわからず、捕獲器の使い方を説明していて初めてわかったこと、
そのくらい軽度の障がいであり庭猫の世話はじゅうぶんできていたこと。
当会事務局から車で1時間かかり、ここに通うことは困難でした。
保護依頼が毎日あるなかで、すべての依頼に対応することはできません。
すべてCAPINが引き受けることは時間、空間、人手、経済上の限界があるために、
最初に相談をしてこられた方が、キーパーソンとなって個々の事例の見守りをすることになっています。
大変申し訳ございませんが、私たちもボランティアで行っており、すべてをCAPINで引き受けて保護することはできません。