相談事例から(12) 行政の光が届きにくい地域で

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昨年の春に、会にあった電話相談で、犬肉や、犬の虐待相談がありました。


放浪している犬を餌で釣って、つかまえて焼いて食べてしまう人たちが県西にいる、というのです。こっそり犬の肉を売ったりする食材店も、犬料理を出す料理店もあるそうです。

食べたと言う人から話を聞いて、店もわかっています。実際に行ってみました。

オーナーに、犬肉を頂戴、と言ってみても、ないない、とごまかされてしまいます。

その犬肉の問題もあるのですが、ここは野犬多発エリアです。行政の光が届きにくい地域で、畜産とそれに従事するアジア系の外国人が暮らしています。

多数の犬が繁殖し、センターにより捕獲され、処分をされています。

あるフィリピン人の工場での話。
6匹の飼い犬から始まり、手術をせずに放し飼いにしていたため、2年で50匹近くに増えてしまったという事例があります。徹底してつかまえないので、残った数匹からまた増えます。

昨年はかなりつかまりましたが、まだ数匹放浪しており、増えるのは時間の問題です。





対応するなかで、周辺の野良犬5匹の保護をしている住所不定無職のおじいさんと出逢いました。
犬を食べられないように、山に隠している、と聞きました。


12月28日にたまたま犬を隠している場所を見せてもらったのですが、ゴミだらけの不衛生な環境で、雑木林の一角に、ブルーシートを張って、その下に生活していて、犬のおりもそこにあります。屋根もないところに、犬を小さなおりに詰め込んでいますが、放棄する気はありません。犬への執着が異常です。センターも把握していますが指導するにもできないで放置されています。餌だけはふんだんにあります。夜は犬を放すそうですが、手術はせずにいるので野犬が増える可能性があります。

今の法律では取り上げたら処分しかありません。人馴れした若い、ピノのようなテリア系の犬、3匹と、茶犬2匹です。(赤犬なので食用に狙われがちです。)

説得し、譲渡にうまくもっていくまでも、手術ととりあえずの犬小屋の設置や防風をしなくてはなりません。

いながき動物病院に6日に手術の予約がとれ、1月6日に浮浪者のおじさんと犬を越谷に運びました。







おじさんとは公衆電話でのやり取りだから、
連絡をとるのも苦労します。

前夜からごはんと水を抜くようにと伝えることが奇跡的に叶って、当日は朝イチでお迎えし、おじさんと犬5匹を連れて、越谷を目指しました。

メハイモは年寄りで、手術はせずにおきました。

23ちゃん


フィラリア検査、手術、ワクチン、駆虫、ノミダニ駆除。



23




なっちゃん



おなし



つけまつげ

おじさんを説得し、犬を手放すよう勧めましたが、どうしても聞きません。
犬への愛着があまりに強いです。犬もおじさんを慕っています。絆は強く。

でも、術後の犬を置けるような環境でなくて。


手術を待って、19:00に病院お迎えし、
茨城県に戻ってメハイモとおじさんを送り、 
4匹の犬は抜糸までの間、こちらで世話をすることになりました。

抜糸までの2週間で、ゴミ捨ててきれいに掃除しないと犬を返さないと脅し、来週には、みよちゃんに作ってもらう犬小屋を組み立てに行く予定です。

飼育放棄を迫りますが、困難な場合は、、、。

飼い主の所有権が、動物の保護の前に、常に壁となって立ちはだかっています。

これでは、人も救われない、動物も救われない。

行政の光が届きにくい、ほんとうは福祉サポートが必要なこうした事例に、CAPINとして動物がきっかけで関わり、結果として人の見守りを続けることになる、というケースが多くなっています。

犬猫のほか、人のごはんも運ぶ。
役場に言っても放置されてしまうから。

この町では、銃刀法違反を訴えて、証拠の弾を警察に持参しても、「今日はお祭りだから、それどころじゃない」と言われてしまいます。

行政が機能していないのです。
対応すべきことが放置されている事例が、あまりにも多いのです。
外国人の方、不法滞在者の住むエリアは特に。

そこには、産廃、不法投棄がからみやすくなります。野犬問題しかり。

byおかめ

http://ameblo.jp/capin-blog/entry-12235729785.html





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ここ数日、15万の中古車おかめ号で生活してきた犬たちが、薬も終わり、いよいよ筑西のおじいさんのもとに、戻ります。
シェルターを10時に出発。西福島のおばあさん支援でいつもごみ屋敷を清掃下さるモモナナ先生も同行下さいました。

モモナナ先生がお付き合い下さいました。






巨大な犬ハウスが出来上がったのです。
シェーキーさんみよちゃんの合作です。

車から降ろすのも4人がかり。

人が寝られます。もちろん犬4匹と。


厚地ビニールの雨避けも。


すべて廃材利用。

雨避けも取り付けていくシェーキーさん。

泥々だった小屋もみよちゃんが掃除してくださり、
なかには毛布を入れて、防風のプチプチシートなどを巻き付けて、メハイモたちを入れてみました。


あるものすべて使っていきます。



ゴミを拾って、見違えるようになりました。

シェーキーさんは、テントもプレゼント。

犬を入れてみました。

暖かな清潔な小屋に、4匹が収まりました。

裏もビニールカーテンで、あかりはとれるが、風や雨が来ないようになっています。


12.28に初めて来たときに、みんなが詰め込まれていたケージは、解体して移動し、日干し。
ケージの底だった地面に敷いてあった、濡れたダンボールやウジ虫やカビの生えた座布なども、掘り出し、袋に捨てて、地面も日干し。


あのときの犬たち。
胸が詰まる光景でした。


今は、きれいになった小屋で、避妊去勢とフィラリア初回ステロイド併用駆除が終わり(メハイモと23ちゃん)、あとは傷が癒えるのを待つだけです。

さよなら、みんな。元気でね。


おじいさんと長生きするんだよ。

また見守りに来るよ。
次は抜糸です。みよちゃんが来てくれるよ。





ラッキー

ねえ、ラッキー。
不思議なことがあって、物語のなかに迷い混んだようよ。



と、ぼんやりしていたからか、せんにごはんを与えるときに、いきなり噛まれました。


月がきれい。

最後に、積んでいたケージを洗って、干して、筑西のおじいさんのもとに暮らす犬たちの問題は、ひとまず完結しました。


でも、ここから派生した、クリスと耳ピンの問題が残っています。

byおかめ

http://ameblo.jp/capin-blog/entry-12237283235.html

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全国動物ネットワーク事務局

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